風鈴


振り向けば足跡が残る時の砂の上を歩き はかなくも重き日々を踏みしめて来たのだ

雨の中語り合ったあの時の感情は 今もまだ絶えぬまま生きている

想い想えばすれ違う毎日を繰り返し 二人はわかりあえないまま別れていく

気付かぬまま歩いていた 懐かしき風を身に受けても あれはあなたの声だったのでしょう もう風鈴は鳴らない

一人ぼっち強がる背中忘れることはない 歌えば今瞳の中映る

揺れて揺れる幻にもうサヨナラを告げては 夜が明けるまで涙流し過ごすだろう

雨上がり 夜の空 口笛が鳴り響く 賀茂川のほとりを風が走った

悔やみ悔やむ痛さを知りて右足を蹴り出して 朧月光射す彼方見つめてる

想い想えばすれ違ってた二人は二十歳になり 行くあてもないままに今を歩いて涙流すだろう

 

<戻る>